「カリスマ美容師」と呼ばれる名称が誕生するほど、花形職業とされてきた美容師が現在、人手不足に陥っています。
店舗数は年々増加傾向にありますが、美容師資格の保有者は減少しつつあるため、人手が不足しているのです。
この記事では、美容師ならではの厳しい採用環境や人手不足を解決するための方法をご紹介していきます。
美容師が不足している現状
厚生労働省の一般職業紹介状況によると、令和2年9月の有効求人倍率全体平均は1.03倍なのに対し、美容師の有効求人倍率は、2.73倍と他の業種に比べて非常に高い水準となっています。厚生労働省の調査によると、美容所の施設数は年々上がってきています。また、下のグラフが示すように美容師免許を持つ人の人数は2004年をピークに一気に減少。その後、徐々に増加傾向にありますが、それでもピーク時の人数には到底及びません。
テレビドラマの影響もあり、人気の高い職業として志望する人が多かった美容師。しかし、近年では美容店舗が次々開店する一方で、美容師不足により人手が足りないという厳しい状況が続いています。
美容師不足の原因
美容師が不足している理由には、労働人口の減少・高齢化も要因として考えられますが、待遇や給与面、美容師ならではの厳しい環境が人材不足の原因になっています。
労働環境の厳しさ
美容師は職業柄一日中立ちっぱなしの日もありますし、休憩時間が十分に取れないこともあります。また下積み期間が長いのも特徴です。
下積み期間中は誰よりも早く出勤し、開店前の清掃や準備を行い、閉店後は片付け、練習など通常の業務のほかに雑務も行います。そのため心身ともに厳しくプライベートちの両立が難しいと感じる人も多いです。
給与・待遇面に不満
厚生労働省の調査によると、一般労働者の平均年収は307万円となっていますが、美容師が含まれる生活関連サービス業の平均年収は259万円です。美容師の給与は全体平均よりも低い傾向にあることがわかります。美容室の企業規模は、大手企業が運営する店舗から個人経営の店舗まで大小さまざまです。中には福利厚生があまり整備されていない店舗もあり、待遇に不満を感じる美容師も多くいるようです。
求められるスキルの高さ
美容師になるには、国家資格である「美容師国家資格免許」が必要です。資格を取得しても、すぐに即戦力になるのではなく、長い下積み時代を経てようやくスタイリストとして1人前になります。その後もスキルや接客力の向上を求められるでしょう。
また流行も変わっていくため、日々新しいスタイルやトレンド情報を収集し、常に努力する必要があるのです。
人手不足解消のために
助成金の活用
申請の条件を満たした職場環境・待遇面の改善を行うと助成金が支給されます。
厚生労働省のキャリアアップ助成金では、非正規雇用の労働者を正社員にキャリアアップさせるためのキャリアアップ助成金や人材育成に関する助成金、働く環境を改善するための職場定着支援助成金などそれぞれの目的に応じた助成金があります。
こうした助成金を活用して、美容師が働きやすい環境を作りましょう。環境整備を行えば、美容師の定着率向上とともに、求職者の応募が増えるかもしれません。
休眠美容師へのアプローチ
妊娠・出産や諸事情により退職した美容師に再び採用のアプローチをするのも良いでしょう。株式会社リクルートライフスタイルが行った休眠美容師調査報告書によると、現在美容師を行っていない休眠美容師のうち復職の意志があるのは45.1％でした。
ママやパパ、ブランク期間が長い人、子育てがひと段落した人など、一度は美容師を諦めた人たちに向けて、「これならもう一度美容師になりたい」と思える環境を整備すれば採用の幅が広がり人手不足解消につながります。
しかしこの休眠美容師にアプローチするためには、働く環境が整っていないと復職したいとは思ってもらえません。採用活動と並行して、環境の整備を行いましょう。
プロを活用する
優秀な人材を採用するためには、欲しい人物像を明確化し、適切にアプローチしなくてはなりません。
そのための方法として、SNSや自社のホームページを活用するなどがありますが、SNSやホームページの運用は知識と時間を用します。しかし、通常の業務にプラスしてそれらを行うのは難しいでしょう。
そのため、プロの手を借りるのです。SYCLEならば採用に関する悩みをwebマーケティングのプロが解決してくれます。
欲しい人物像の明確化から、SNSの運用、採用ホームページへの導入を行い、欲しい人材に的確にアプローチしてくれます。そして継続的に欲しい人材から応募が来る状態を作ることができます。
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まとめ
美容師不足の大きな要因は、労働環境の厳しさ、待遇・給与面に対する不満などから離職率が高いことがあげられます。採用を行う際には、まず働きやすい環境の整備を行うとともに休眠美容師へのアプローチ、プロの手を借りることでの効率的なアプローチを行うことが重要です。
そして経営方針の浸透や技術力向上のための研修を実施するなど、美容師のスキル・モチベーションが上がるよう努め、定着率を高めることも重要です。
